理系で文章力を向上させるのにおすすめの本「理科系の作文技術」を紹介します(理系学生向け)

  • 文章力を向上させたいけどどうやって勉強していいかわからない
  • とくに理系で文章力をあげるために、読んだらいい本とかないか

こういった疑問に答えます

本記事の内容

  1. 日本語の文章を書くのにも、基本を理解していないとうまくはなりません。
  2. 文章力をあげるのにおすすめの本「理科系の作文技術」を紹介します

この記事を書いている僕ですが、
昔から本を読むのは好きでしたが、
ちゃんとした文章の書き方を習ったことがありませんでしたが(みんな同じですね)、
この本を読んで、文章を書くときのポイントがわかるようになりました

こういった僕が解説していきます。

1. 日本語の文章を書くのにも、基本を理解していないとうまくはなりません

ここでは主に理科系の日本語の文章という風に限定します。
同じ文章でも、小説を書く、ブログを書く、メールを書く、それぞれポイントは異なります。
たとえばブログなどは、なるべく読んでいる人が読みづらくないように
平仮名を多くいれますし、文章も短めに、かつ話し言葉に近い感じで書いたりもします。

ただ、
一つ一つの文章を書くときの基本は同じです。
たとえば、主語があって、それに対応する述語がある、当たり前ですよね。
とくに科学的な文章を書くときには、それらが重要になりますが、
意外にそれが難しくて、意外にそれができていない人が多いのです。

職業柄、学生が書いた学会の抄録(まとめみたいなもの)を修正したりすることも多いですが、
そうした原則が守られていない文章をかなりみかけます
またメールなどでも同じような文章をよくみかけます。

こうした文章には、書き方の基本があるわけですが、それを習うことはあまりありません
我々は小学生のころ、作文をたくさん書かされたり、感想文を書かされたり、文法を習ったりしますが、
どうしたらきちんとした作文が書けるのか、ということは意外に習ったことがありません。

僕もこういうのを習ったことはありませんでしたが、
下記でおすすめする本を読んでから、どうしてダメな文章はだめなのか、ということが非常によく理解できるようになりました

『式(12)は、Zinsmeisterが最初に注目した関係である。』(下記の本からの抜粋)

この文章を読んでみると、いくつかの意味に読み取れることがわかりますよね。
したがってこの文章は、読み手が間違えないように読み取れることまで考えた文章ではないので、正しく書き直す必要があります。
正しく文章を書く、というのは、こうした作業の繰り返しです。

私は本をあんまり読んでいないから、という人もいますが、
先ほど書いたように、いわゆる読み物と、こうした理系の文章とは書き方のコツが違います。

したがってこのテクニック(コツ)を学べば、だれでも文章がうまくなるのは間違いありません

2. 文章力をあげるのにおすすめの本「理科系の作文技術」を紹介します

理系の学生さんで、一度も文章を書くということを学ぶ機会がなかったのであれば、
まずはこの本を読むことをおすすめします。
これ一択です。

みていただくとわかるのですが、
この本は、初版が1981年ですので、一部内容が少々古いところもあるのですが、
それにもかかわらず、作文技術に関する内容はまったく色あせていません
そのため今でもいろんなところでおすすめされている本です。

この本は、理系で文章を書くときの、全般的な注意が幅広く書かれています。
たとえば、
文章を書くときの準備点
文章の組み立て
文章の流れの作り方
細かい文章の書き方
論文や学会発表の際の文章を書く心得
などです。

時間がある人は、一度全部とおしで読んでみるととても参考になると思いますが、
なかでも「8 わかりやすく簡潔な表現」 この章だけは、必読です。
「一つ一つの文は短く」「何が主語かをはっきり意識する」「格の正しい文を、足なし文を避ける」「まぎれのない文」などを理解するだけで、
自分で文章を書くときに、なにに注意して書けばいいのかがよくわかると思います。

これらについては、書いている段階では気づかずに、
読み直す段階で修正しなければならないことが多々ありますので、ぜひご参考にしていただきたいと思います。